おふでさき第二号(その2)

前回は一~一〇首までを考察しました。今回はその続きです。

 

一一 一寸はなしのぼせかんてきゆうている やまいでハない神のせきこみ

    一寸話しのぼせかんてき言うている 病ではない神の急き込み

 

一二 たん〳〵としんぢつ神の一ちよふ といてきかせどまだハかりない

    段々と真実神の一条 説いて聞かせど未だ分かりない

 

[一一~一二首 説明と要約]


(一一~一二)

少し他の話をする。(皆が辻忠作の妹のくらについて)のぼせ、かんてき(怒りっぽく逆上し易い事)と言っている事であるが、これは皆が言う病気などではなく親神の急き込み、切羽詰まった想いの表れである。つまりはこれまで(辻に)少しずつ親神の教え、想いを伝え聞かせてきたつもりであったが、未だにその事を理解せずにいる事に対してもどかしく思っているのである。

 

 

これより前の一~十首めでは、教祖の傍にいる人々に対して親神様が、早く勇んだ心になってつとめを勤めてほしい、そのためには勤めをつとめる人数が欲しいと言う事を仰っていられると前回の考察に述べましたが、今回の2首のお歌では教祖の傍にいる人々を代表するように辻忠作さんの個人的な悩みを例に挙げておられると考えられます。その事によって親神様は教祖の傍にいる人々に対して、勤めに対する切羽詰まった想いがどの程度のものなのか、と言う事を示していると考えられます。